不当顧客誘因?2010/05/02

目下、ゼミで郷原信郎『「法令遵守」が日本を滅ぼす』という本を読んでいる。この中に「不当顧客誘因」ということばが出てくる。不当なやり方でお客さんに商品を買ってもらう、ということだそうである。世の中、一番の不当顧客誘因だと思うことがある。至る処の学校で教えている「英語」なるものである。Englishの訳であろうが、すくなくとも戦後占領期以来、これは明らかにAmericanであろう。英語と言うから、Queen's Englishだと思うのは自然であろう。だが、とてもとても。至る処の学校で教えているのは、英会話でなく、米会話であり、英語学校ではなく米語学校であろう。米語で慣れた耳には、英国人がしゃべることは理解できない。米語と聞くと、品が下がるとでも言うのであろうか。最近は、若者も米語を学ぶためにアメリカ留学するものが減少しているそうである。英語学校の大手がつぶれている。そこで、子どもに目をつけた。最近では、小学校から米語を教えるようになっている。親は、子どものためなら米語を一生懸命習わせるであろう。ただし、英語、ということで。やれやれ。不当顧客誘因の極みである。